国沢光宏のホットコラム

2010 メンテナンス情報

Vol.75「車もアンチエイジングの時代へ」

よく「多走行車」という言葉を使う。果たしてどういったクルマのことを言うのか? まず「クルマの寿命」について考えてみたい。読者諸兄はクルマの耐久性がどのくらいだと理解してるだろう。おそらく10万kmあたりを考えていると思う。

けれど機械としての耐久性はそんなモノじゃない。エンジン単体の場合、金属と金属が強く擦れ合うポイントは全て、簡単に減らないボールベアリングを使っている。バルブ系も「ローラーロッカーアーム」を採用するケースが増えてきた。

大事に使えば30年以上乗れる

ベアリングを使えない「シリンダーとピストンリング」の摺動面は、シリンダー側もピストンリング側も表面処理を施した上、以前と比較にならないくらい高い能力を持つオイルで守ってます。最高出力の半分くらいの負荷で回し続ければ、50万kmだって余裕。 それならどんな使い方をしても50万km持つかとなれば、そうもいかない。エンジン寿命や性能を落とす大きな原因は三つある。

1)性能の低いエンジンオイルを使う。
2)エンジン始動時に高い負荷を掛ける。
3)エンジン内部に汚れ(スラッジ)がつく。

つまり長持ちさせたいなら、指定されたタイミングでオイル交換を行い、毎日クルマを長い時間動かし、エンジンを適正に(ある程度回転を上げた方がいい)使えばいい。タクシーなどが理想的な使われ方です。

逆に「エンジンが暖まる頃に目的地に付くようなチョイ乗りも多く、酷暑の夏は激しい渋滞に巻き込まれ、それでいてアクセル全開の使われ方もする」みたいなクルマだと、10万kmもしくは10年くらいで性能が劣化してしまうことだってある。

古いエンジンにも良い添加剤は有効

そんな時におすすめしたいのがオイル添加剤。なかでも効果的なのは、スラッジを落とす清浄性能。5万kmを超えたあたりからエンジン内部に汚れが付着し始めます。ピストンリングとピストンの間の汚れなどは性能に大きな影響を与える。

KUREオイルシステム『多走行車用』のような清浄性能の高いオイル添加剤を使ってやれば、普通に走行しているだけでドンドン汚れを落としてくれます。また『モーターレブ多走行車用』であれば、上記2)もキッチリとカバー。

ちなみにバルブを駆動するためのタイミングベルトや、点火プラグ、冷却液、ウォーターポンプなど消耗部品&油脂類の交換時期は車種によって異なるため、取り扱い説明書を御一読頂ければ、と思う。メンテナンスさえキチンと行えば10万kmなど余裕。20万kmだって十分可能。

その他、多走行車で問題となるのは、ショックアブソーバー、変速機、ドライブシャフトのブーツといったパーツ。「そろそろ心配だな」と思ったら、安全確保の点からも点検を受けることをすすめたい。

国沢光宏
国沢光宏 - 昭和33年東京都中野生まれ。

学生時代から自動車専門誌などでレポーターを始め、その後出版社を経てフリーの自動車ジャーナリストに。
著書に「愛車学」(PHP研究所)「ハイブリッド自動車の本」(三推社/講談社)「クルマの寿命を伸ばす本」(同)を始め多数。得意分野は環境問題、次世代の技術解説、新車解説。
毎日1万人が見に来る(KUNISAWA.NET)も好評。

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