国沢光宏のホットコラム

2004 メンテナンス情報

Vol.3「バッテリーの寿命を延ばしたいのなら・・・」

どうやらバッテリーとの相性が良くないようだ。
普通、車載バッテリーの寿命は4~6年と言われている。
ちなみに私の場合、現在最も長く仕事をしてくれているバッテリーは軽自動車のプレオに載っている純正品。
これを書いている4年8ヶ月経過時点で全く問題無し。
マイナス10度からの始動だって元気よく出来てしまう。
あと1年くらい使えそうな雰囲気だ。
決して大切に使っているワケでなく、毎日乗ることもあれば1ヶ月以上放置することだって珍しくないため、状況としては“平均より悪い”方だと思う。
今までの経験からすると、比較的高級品を使う純正バッテリーの場合、普通に使っていれば5~6年というのが寿命だろうか?なのに5年持つケースなど珍しい。良くて3年半。3年以内ということだってあるほど。

写真は私の家にある交換したバッテリーである(これでも一度処分した)。
なぜ長持ちしないかいうと「あまり乗らないから」に他ならない。
仕事柄、いろんなクルマを持つ。するとクルマによって、出番があまり無い。

例えばフェラーリ。普通は燃費の良いプリウスや、ロングドライブでも疲れないレガシィというチョイスになってしまう。
試乗会の時に乗ろうか、と思って天気予報見ると夕方から雨。
雨漏りするフェラーリで行く気にならず。セルシオとかベンツ(現在は手放した)も、大きいから滅多に乗らない。かくして年に2千kmも乗らないことになるワケ。

バッテリーにとってみると最悪だと思う。乗らない間に放電。エンジンが掛かればフル充電の繰り返し。加えて最近はイモビライザー(盗難防止装置)まで付いているから、乗らない間の放電量だって大きい。
今後イモビライザーがどんどん標準装備可されていくと、バッテリー寿命も大幅に減って行くんじゃなかろうか。

そんな時に役立ちそうなのが、KUREから出ている『ボルトブースター』や『スーパーバッテリー補充液』といったバッテリー用のケミカルである。
ここにきてバッテリーの電極を良い状態に保てる“仕組み”が解ってきたらしい。

試験では最大で2倍くらいバッテリーの寿命を延ばせるという。1.5倍だって素晴らしいこと。言うまでもなくバッテリーだって貴重な資源。長く使うにこしたことはない。
寿命3年から6年になると、消費量半分。5年の寿命を10年に伸ばせれば、一般的な乗り方なら乗っている間はバッテリー交換無しで過ごせるということ。

いや、5年から8年に伸びたって有り難いと思う。難しいのが「証明の方法」(開発試験では実証されている)。
これからテストしても、結果出るまで最短で6年掛かってしまう。
いや、使用中のクルマなら、もう少し早く延命効果を体感出来るかもしれない(2台に入れて使用中)。
価格もコストパフォーマンスからすれば、十分リーズナブル。バッテリーを長持ちさせたい、と考えているなら、試す価値大である。

国沢光宏
国沢光宏 - 昭和33年東京都中野生まれ。

学生時代から自動車専門誌などでレポーターを始め、その後出版社を経てフリーの自動車ジャーナリストに。
著書に「愛車学」(PHP研究所)「ハイブリッド自動車の本」(三推社/講談社)「クルマの寿命を伸ばす本」(同)を始め多数。得意分野は環境問題、次世代の技術解説、新車解説。
毎日1万人が見に来る(KUNISAWA.NET)も好評。

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