国沢光宏のホットコラム

Vol.56 国沢光宏が選ぶ名車ベスト10 PartII

嬉しいことに「名車ベスト10 PartⅠ」が好評らしい。クルマ好きもまだまだ残っていることを改めて認識しました。嬉しい限り。今月は後半をお届けします。


5位日産ブルーバード

1967~72年 写真提供:朝日自動車販売

最近「カッコ良いミドルクラスの国産4ドアセダン」が少ない。魅力的なモデルさえあれば、BMWやベンツの如くセダンも売れると思う。
さて、40代後半以上のクルマ好きにとっての「カッコ良いセダン」の代表と言えば「ブルーバード510」だろう。日産初の4輪独立懸架式サスペンションを採用するなど、実力の裏打ちもあった。1970年のサファリラリーに出場し、総合優勝/チーム優勝のダブルタイトルを獲得!ラリーカーのようにボンネットをつや消しで塗り、マッドフラップを装着したクルマが街中に溢れるほど。このラリーをテーマにした石原裕次郎主演の映画『栄光への5000km』が大ヒットしている。


4位RX-7

1978~85年 写真提供:朝日自動車販売

このクルマ、おそらく復活させても売れないだろう。RX-7と同じような方向性を持つRX-8というモデルがあり、苦戦しているからだ。
しかし40代以上のクルマ好きにとって、RX-7は特殊な存在。石油ショックや厳しい排気ガス規制のため、1974年からスポーツカーにとって冬の時代を迎えてしまう。そんな状況の中、1978年にマツダが久しぶりのスポーツカーを復活させたのである。当時の評価ときたら、毎号のように自動車雑誌の巻頭企画を賑わせ、私も思わず購入してしまったほど。今の御時世なら、環境にやさしい小型のスポーツカーなどを出せばヒットするかもしれない。


3位フェアレディZ

1969~78年 写真提供:朝日自動車販売

初代フェアレディZは現在のマツダ・ロードスターより小さいクルマだった。車重1040kgと現在のコンパクトカー程度の軽いボディに(ホンダ・フィットで1030kg)、2リッターエンジンを搭載していたのだから動力性能だって十分!

21世紀の日本車を見ると、大きく重くなり過ぎたように思う。小さく、軽く作れば燃費も向上し、環境にやさしいクルマになる。地球温暖化防止や資源のムダ使いを何とかすべく、そろそろ真剣にダウンサイジングなど考えなければならない。



2位スカイライン(C110型/ケンメリ)

1972~77年 写真提供:朝日自動車販売

40代以上のクルマ好きに「日本車から一台選ぶとすれば?」と聞いたら、おそらく2台のスカイラインが上がるだろう。「ケンメリ」か「ハコスカ」である。

この2車種、コンセプトは全く違う。最近、日本を代表する名設計者である桜井真一郎さんにインタビューする機会を持てた。スカイラインを設計した御本人に聞くと「C10型で走りを徹底的に追求しました。C110型はお客さんに喜んでもらえるクルマ作りを考えました」。実際、C110型のスカイラインはクルマ好きにとって憧れの存在。今見てもカッコ良い。



1位スカイライン(C10型/ハコスカ)

1968~72年 写真提供:朝日自動車販売

私にとっての名車ベスト1はハコスカであります(特に2ドアHTボディ)。
改めてスペックを見ると、全長4235mm×全幅1595mmしかない。カローラより二回りくらい小さいのだ。先日取材で実車をチェックしたが、コクピットに座っても狭さを感じない。正確に言えば「適度にタイト」。むしろ快適だと思えたほど。もし日産がミニやフィアット500のように「かつての名車」の名残を残すモデルを出すなら、ハコスカにして欲しいと強く希望しておく。