国沢光宏のホットコラム

Vol.53 二輪車のメンテナンス

バイクや自転車の駆動システムとして広く採用されているのがチェーン。
簡単な構造のため軽くてコストも低く抑えられるという大きなメリットを持つ。ただ伝達効率は決して高くなく、およそ70~85%と言われる。
つまり100馬力で駆動側ギアを回しても、駆動される側の車軸に70~85馬力しか伝わらないということ。しかもメンテナンスしないと、一段と伝達効率を落としてしまう。
漕ぐとキコキコ音の出るようなチェーンの自転車は、キチンと給油された状態より数十%もの踏力を必要とします。
バイクの場合、街中の走行速度なら性能の不満こそ無いものの、燃費で大きな差が出る。加えてチェーンの寿命だって短くなるため、お財布にも厳しい。

どうやってメンテナンスしたらいいだろう。
皆さん「注油すれば良い」と考えているようだけれど、汚れを落とすことも重要。
チェーンに残っている潤滑油は、路上の砂や汚れなどタップリ含んでいる。汚れた潤滑油を残したまま新たな潤滑油を塗布したら、汚れまで封じ込めてしまう。最初に『KUREチェーンクリーナー』で古い潤滑油を除去しよう。
チェーンとスプロケット(チェーン用の歯車)が接する部分に掛かる”圧力”は、皆さんの想像よりはるかに大きい。「潤滑油にとって非常に厳しい条件」、と言い換えてもよかろう。
安価な潤滑油だと油膜切れを起こしてしまうこともある。こうなると金属の摩耗を引き起こし、伝達効率の悪化だけでなく前述の通り寿命まで落とす。
かといって自動車オイルのように柔らかい潤滑油を使うと、回転時に発生する遠心力で周囲に飛び衣服などを汚すから困ったもの。

やはりチェーンには専用の潤滑油を使うべき。
自転車など比較的負荷の軽いチェーンなら『KUREチェーンルブ』を。
バイクであればヘビーデューティな『KUREスーパーチェーンルブ』がいい。

どちらも摩耗に強いモリブデンを配合してあるため油膜切れが起きたとしても、金属の摩耗を防ぐ。
スーパーチェーンルブはモリブデンだけでなく、滑りをよくするためのフッ素樹脂まで入ってます。
一度に大量を塗布するのでなく、少量で良いから短い間隔でスプレーすると効果的だ。
ちなみに大型バイクなどで使われているシールチェーン(繋ぎの部分にグリスが封入されている)も、潤滑油を使わなければならない。その際、シールチェーン対応タイプでないと、シール部分を傷めてしまい、封入されたグリスが漏れ出してしまい大変危険である。

KUREのチェーン用潤滑剤はシールチェーン対応タイプなのでご安心を。
ついでにチェーンの張りもチェックしておきたい。前と後ろのスプロケットの中間部が上下方向に20mm程度動く(緩み)なら正常。
後輪を上げてタイヤを1回転させ、緩い部分と張る部分が出てきたら、そろそろ交換を考えるべき。
チェーンのコマを詰めようと考える人もいるけれど、バイク用チェーンは不可能。一杯に調整しても緩みが取れなくなったら諦めて交換しなければならない。
バイクや自転車はクルマと違い潤滑油を注さなければならない場所が多い。天気の良い休日にでも取り扱い説明書を見ながら愛車のメンテナンスなどいかがだろうか。