国沢光宏のホットコラム

Vol.45 タイヤの特性について

運転席のドアを開けた部分に適合サイズが明記されてます。

命を直接乗せて走っているタイヤは、とても大切な自動車の部品である。けれど皆さん案外無関心。
そこで今回はタイヤのミニ知識をお届けしたい。
まず最近出回りだした「ランフラットタイヤ」。基本的な考え方は「パンクしても80km程度の速度まで出せ、80km以上の距離を移動できる」というもの。高速走行中にパンクしても安全だし、重い荷物となっているスペアタイヤを積まなくてもいいから、環境にもやさしいという理想的なタイヤと言ってもよかろう。こう考えると良いことばかりに思えるランフラットタイヤだが、普及は進まない。
新型車を見ても、ほとんど普通のタイヤを採用している。なぜか?

ユーザー側からすれば、
1)スペアタイヤを含めた5本分のタイヤより4本のランフラットタイヤの方が安いこと。
2)同じく軽いこと。
3)乗り心地や耐久性などに影響を与えない。
4)標準装備していない車種にも後付けできる。
などの条件を満たしていない限り歓迎しにくい。

つまり高くて重くて性能も悪ければ、スペアタイヤを積んだ方がいいということになります。
黎明期のランフラットタイヤを見ると、前述の条件全てにおいて普通のタイヤに届いていない。
最新のランフラットタイヤは大幅に進化したものの、コストが最後のネックとして残ってしまった。
ちなみに中子式(タイヤの内部にタイヤを備えたような構造)の場合、専用のホイールも必要。
普及にはもう少し時間が掛かるかもしれない。

タイヤサイズの表示です

続いてタイヤにマーキングされている数字の”解読方法”など。と言っても意外に簡単。
『215/55R16 87V』という表示であれば、最初の3桁が横幅。215なら215mm。
55は横幅に対する高さの割合(215mmの55%ということ)。続いてラジアルタイヤを表す『R』で、その後の二桁がタイヤの内径。以上の数字さえ合っていれば、基本的に現在履いているタイヤと交換出来る。
サイズより重要なのはタイヤ内径の後に表示される「耐荷重/ロードインデックス」と「速度レンジ」。
なかでも耐荷重に注意して欲しい。指定された数字以上のタイヤでないと、バーストする可能性も。
いずれにしろ運転席のドアを開けた部分に貼ってあるステッカーに指定のタイヤサイズが明記されている。
これを守ればOK。

2006年の41週目に生産されたという意味

最後に特殊な記号について紹介しておく。あまり知られていないことながら、タイヤには製造した年月がマーキングされている。タイヤの周囲をグルリと見てみると写真のように4ケタの数字があると思う。というか絶対あります。
例えば「2107」といった具合。このうち、前半の二つは製造した週。そして後半が製造した年次を表す。つまり2107であれば、2007年の21週目に生産されたということ。
季節商品であるスタッドレスタイヤなどは、古くなると性能的にも厳しくなってくる。
通常なら1年前以降に生産したタイヤが流通しているハズ。出来れば装着する前に製造年月の確認くらいしておくといいだろう。判別方法を知っておくと何かと便利です。
中古車を買うような時は、前回のタイヤ交換がいつだったのか確認すること。走行距離と照らし合わせ、どんな使われ方をしていたのか推理するのも楽しい。