国沢光宏のホットコラム

Vol.134 事故を回避するためのテクニック

 事故を回避するための知識やテクニックは「危険な状態を経験した回数だけ高くなる」と言われている。例えば高速道路の渋滞最後尾への追突事故をイメージして欲しい。クルマは速度上がるほど停止距離が長くなっていく。ブレーキ踏むタイミングが少し遅れただけで追突しそうになります。

高速道路の渋滞最後尾に追突事故は多い
高速道路の渋滞最後尾に追突事故は多い

 一度ヒヤリとしたら、高速道路の渋滞に出会った時に早めのブレーキを掛けるようなるだけでなく、後続車への注意喚起のためハザードランプも点けるようになることだろう。 その上、ビギナードライバーの隣に乗った時は、危ないと言うことを人に伝えるようになります。

 とはいえ、事故のパターン全てを紹介することなど不可能。というか覚えられないと思う。そこで「事故に遭いそうになった時に使う基本的な運転方法」を二つ紹介してみたい。出来れば読むだけでなく、早い時期に一度体験しておくことをすすめる。実際使うことがなければ素晴らしいです。

 まず急ブレーキ。クルマに詳しい人やベテランのドライバーでも本当の意味での「フル制動」を使えていないケースが多い。ドライビングテクニックのコーチをする際など、一番最初に体験して頂くほど。言うまでもなく簡単な操作です。ブレーキペダルを思いっきり踏むだけ。なのに出来ない方は多い。

 キッチリ踏めていれば、必ずABSが稼働する。まれに思い切り踏んでもABSの稼働領域に入らないクルマもあるけれど、これは整備不良。ブレーキ系統のどこかに問題を抱えており、タイヤ性能の全てを使い切れていない。即座にディーラーへ行き、整備した方がいいだろう。

ドライビングスクールの受講をすすめたい
ドライビングスクールの受講をすすめたい

 ABSを効かせる急ブレーキをマスターしたら、その状態でハンドル切ってみよう。事故を回避するときに最も有効な操作方法だ。これまた出来ない方が多い。ブレーキだけで精一杯になり、ハンドル切ることを忘れてしまうんだと考える。何度か練習することにより、緊急時に使えるようになります。

 これらの体験、交通量の多い場所や住宅地で行うと危険である。おすすめは『モビリタ』(富士スピードウェイ)や『アクティブセーフティ』(ツインリンクもてぎ)に代表される限界運転体験スクールの受講。基本的なメニューであれば、手頃な料金で貴重な経験をさせてくれる。(※1)

 アクティブセーフティでは予約無しでABSの講習などを行っており、50分で3780円。モビリタの半日コース(8400円)も盛りだくさん。クルマを貸してくれるため、家族や友人と一緒に受講出来る。自分だけでなく、奥さんや免許を取得したお子さんなど誘ってみたらいかがか。

 もう一つ。最近「キーを捻ればエンジン止まる」とか「レバーをNにすればニュートラルになる」というアナログのクルマが少なくなってきた。助手席に座っていた時に運転者が気を失ったような場合など想定し、自分のクルマの緊急時の操作方法を練習しておくといい。

 参考までに書いておくと「ハイブリッド車など走行中ニュートラルにするのは、レバーをN方向に長く押しつける」です。

(※1)
モビリタ
アクティブセーフティ